下ノ廊下 その2 [山歩き]
さて、白竜峡を越えると、もう雪渓はありませんでした。
川幅は広がり、流れはゆるやかに、
広河原です。
少しほっとします。
吊り橋が見えてきました。
こんな感じです。
吊り橋の上からパチリ。
激流です。
ここは十字峡、
本流の黒部川に、剱沢と棒小屋沢の2つの沢が合流し、
その名のとおり十字になってます。
吊り橋の手前に広場があるので、
大休憩、昼飯にします。AM11時半。
お茶漬けのお湯がなかなか湧かずPM12時10分出発。
おおぉ~、水平です~
半月峡。
S字峡。
S字峡をすぎてしばらく進むと、
対岸の山肌に異様なモノが・・・
ぬおっ!
なんだぁ~!?秘密基地かぁぁあ~!!
今にも崖がカパッと開いて、ホーク1号が飛び出してきそうです。
もしくはエリア88!?
否ぁぁあ!!
これは送電線なんです。
なぁ~んだ、送電線かぁ~
って、
んんんっ!?
なぜにこんな山の中から送電線がいきなり出現するんだぁ~!?
それはですね、この山の中には発電所が埋まっているからなのです。
環境保全と景観考慮、そして厳冬期の雪崩対策のために、
すべての施設を地下に建設してあるのですよぉぉお!!
もちろん発電に要す水も黒部ダムから地下導水管で運ばれます。
そして作られた電気は、
この送電線によって私達のもとへ送られるということなのです。
・・・・
・・・・
・・・・
ス、スゲェ、
・・・
凄すぎるよ、ここぉ~!!
すべてのスケールが違いすぎるぅぅう!!
黒部、恐るべし・・・
・・・
・・・
ここから、急坂をつづら折に降っていきます。
違和感を感じ始めていたのはこの頃からだったか・・・
またしても吊り橋出現!
こんどの吊り橋は十字峡の2倍ぐらい長い、
とういことは・・・
すごぉ~く揺れますぅ~
やっぱ、吊り橋はこうでなくっちゃ!
吊り橋が揺れて上下する波長に合わせて、
リズム良く歩けば揺れも最小限に抑えられます。
(乗馬と同じですね。ってやったことないけど)
対岸に渡ると、
およそ登山道に似つかわしくない、こんな回廊が、
回廊を抜けると、
おおっ!!
ダムだぁぁあ!!
ここは仙人谷ダム。
「日本の近代土木遺産―現存する重要な土木構造物2000選」
に認定されているダムです。
水平歩道を歩く者のはしくれとして、
最低限、このダムのエピソードは知っているべきでしょう。
・・・・
この仙人谷ダムは、
戦時体制下における電力需要を背景に、
国家総動員法のもとに建設されたものです。
この発電所及び仙人谷ダムの建設に伴って行なわれたトンネル工事は、
摂氏160度に達する高熱の岩盤を掘り進む(高熱隧道)
という過酷なものとなりました。
劣悪な労働環境、地熱によるダイナマイトの自然発火事故、
物資輸送中の水平歩道での日常的な転落事故、
泡雪崩による宿舎の全壊事故などの被害が重なり、
300人以上が犠牲となる世界でも類を見ない難工事だったといいます。
国策という名の下に強行されたこの無謀な工事の代償は、
あまにも大きかったと言わざるを得ません。
・・・・
このような歴史的背景を知れば、
自然と頭が垂れようというもの、
心の中で合掌し、静かにダムを渡るのでした。
ん、
ダムを渡る!?
そうなのです、
この仙人谷ダムは、
登山道の一部として開放されているのです。
まず、ダムを渡り、
この扉から管理施設に入ります。
トンネルを抜けると、
右側に、ダムの上から見えた、橋の中です。
この中をトロッコが走ります。(普通の人は乗れません)
ダムを正面から見れます。
窓越しに写したので、写りが悪いです・・・
左側に目を移すと、
かの高熱隧道です。
熱気が押し寄せてきます。
が、現在では温度は下がり49度ぐらいとのこと。
トンネルを直進して、
ここが出口。
動物よけのため、しっかり扉をしめておきます。
関電人見平宿舎の横をこえていくとしばらくは急な登り。
そしてつづら折の降り。
今日の宿泊地、
阿曾原温泉小屋まであと一息です。
しかし、
ここで遂に違和感が表面化
降りで左足に体重が乗った時、
するどい痛みが、膝に走った
ぐおっ!
バランスを崩し、思わず倒れそうになる。
かつて経験した事のない痛み。
ゆっくり降りるが、左足に体重がかかる度に痛みが走る。
瞬間的な痛みのため、
体が反射してしまい、まともに降りることが出来ない。
しかし、幸い小屋までもう少し、
小屋に着けばゆっくり休めるし、
なにより温泉があるぅ~!!
まだ見ぬ温泉に勇気をもらい、
足をひきずり、這うように、
どうにかこうにかPM2時半、
阿曾原温泉小屋に到着。
荷物を降ろしほっとする瞬間です。
・・・・
・・・・
さて、きりがいいのでここでひとまず中断、
ああ、もうすぐ3時ですよ
もう寝ます・・・
川幅は広がり、流れはゆるやかに、
広河原です。
少しほっとします。
吊り橋が見えてきました。
こんな感じです。
吊り橋の上からパチリ。
激流です。
ここは十字峡、
本流の黒部川に、剱沢と棒小屋沢の2つの沢が合流し、
その名のとおり十字になってます。
吊り橋の手前に広場があるので、
大休憩、昼飯にします。AM11時半。
お茶漬けのお湯がなかなか湧かずPM12時10分出発。
おおぉ~、水平です~
半月峡。
S字峡。
S字峡をすぎてしばらく進むと、
対岸の山肌に異様なモノが・・・
ぬおっ!
なんだぁ~!?秘密基地かぁぁあ~!!
今にも崖がカパッと開いて、ホーク1号が飛び出してきそうです。
もしくはエリア88!?
否ぁぁあ!!
これは送電線なんです。
なぁ~んだ、送電線かぁ~
って、
んんんっ!?
なぜにこんな山の中から送電線がいきなり出現するんだぁ~!?
それはですね、この山の中には発電所が埋まっているからなのです。
環境保全と景観考慮、そして厳冬期の雪崩対策のために、
すべての施設を地下に建設してあるのですよぉぉお!!
もちろん発電に要す水も黒部ダムから地下導水管で運ばれます。
そして作られた電気は、
この送電線によって私達のもとへ送られるということなのです。
・・・・
・・・・
・・・・
ス、スゲェ、
・・・
凄すぎるよ、ここぉ~!!
すべてのスケールが違いすぎるぅぅう!!
黒部、恐るべし・・・
・・・
・・・
ここから、急坂をつづら折に降っていきます。
違和感を感じ始めていたのはこの頃からだったか・・・
またしても吊り橋出現!
こんどの吊り橋は十字峡の2倍ぐらい長い、
とういことは・・・
すごぉ~く揺れますぅ~
やっぱ、吊り橋はこうでなくっちゃ!
吊り橋が揺れて上下する波長に合わせて、
リズム良く歩けば揺れも最小限に抑えられます。
(乗馬と同じですね。ってやったことないけど)
対岸に渡ると、
およそ登山道に似つかわしくない、こんな回廊が、
回廊を抜けると、
おおっ!!
ダムだぁぁあ!!
ここは仙人谷ダム。
「日本の近代土木遺産―現存する重要な土木構造物2000選」
に認定されているダムです。
水平歩道を歩く者のはしくれとして、
最低限、このダムのエピソードは知っているべきでしょう。
・・・・
この仙人谷ダムは、
戦時体制下における電力需要を背景に、
国家総動員法のもとに建設されたものです。
この発電所及び仙人谷ダムの建設に伴って行なわれたトンネル工事は、
摂氏160度に達する高熱の岩盤を掘り進む(高熱隧道)
という過酷なものとなりました。
劣悪な労働環境、地熱によるダイナマイトの自然発火事故、
物資輸送中の水平歩道での日常的な転落事故、
泡雪崩による宿舎の全壊事故などの被害が重なり、
300人以上が犠牲となる世界でも類を見ない難工事だったといいます。
国策という名の下に強行されたこの無謀な工事の代償は、
あまにも大きかったと言わざるを得ません。
・・・・
このような歴史的背景を知れば、
自然と頭が垂れようというもの、
心の中で合掌し、静かにダムを渡るのでした。
ん、
ダムを渡る!?
そうなのです、
この仙人谷ダムは、
登山道の一部として開放されているのです。
まず、ダムを渡り、
この扉から管理施設に入ります。
トンネルを抜けると、
右側に、ダムの上から見えた、橋の中です。
この中をトロッコが走ります。(普通の人は乗れません)
ダムを正面から見れます。
窓越しに写したので、写りが悪いです・・・
左側に目を移すと、
かの高熱隧道です。
熱気が押し寄せてきます。
が、現在では温度は下がり49度ぐらいとのこと。
トンネルを直進して、
ここが出口。
動物よけのため、しっかり扉をしめておきます。
関電人見平宿舎の横をこえていくとしばらくは急な登り。
そしてつづら折の降り。
今日の宿泊地、
阿曾原温泉小屋まであと一息です。
しかし、
ここで遂に違和感が表面化
降りで左足に体重が乗った時、
するどい痛みが、膝に走った
ぐおっ!
バランスを崩し、思わず倒れそうになる。
かつて経験した事のない痛み。
ゆっくり降りるが、左足に体重がかかる度に痛みが走る。
瞬間的な痛みのため、
体が反射してしまい、まともに降りることが出来ない。
しかし、幸い小屋までもう少し、
小屋に着けばゆっくり休めるし、
なにより温泉があるぅ~!!
まだ見ぬ温泉に勇気をもらい、
足をひきずり、這うように、
どうにかこうにかPM2時半、
阿曾原温泉小屋に到着。
荷物を降ろしほっとする瞬間です。
・・・・
・・・・
さて、きりがいいのでここでひとまず中断、
ああ、もうすぐ3時ですよ
もう寝ます・・・
2010-10-13 02:47
nice!(5)
コメント(9)
前回もスゴイとこでしたが、今回の吊り橋も怖いくらいですね。
いやぁ、ホント冒険してますね。。。^^
by 銀四郎 (2010-10-13 07:46)
送電線オバQみたいです。。。(^-^*)
ダムの水がきれいですね~
膝は大丈夫なんでしょうか??
by キャラハン (2010-10-13 08:23)
常時高度感か味わえる最高のルートですね!
十字峡~ 素晴らしいですね~
それにしても膝心配ですね~
昔怪我した事あるとか?
by judyxxx (2010-10-13 16:48)
お疲れ様でした…
ここでキリがいいということは…
まだまだあるってことかな
by ひろちゃん (2010-10-14 08:01)
>銀さん
吊り橋、足元が透けてみえてナカナカでした~
いやぁ~冒険というほどではありません~^_^;
by にょご (2010-10-15 01:25)
>キャラハンさん
かなりデカイ、オバQです~(笑
エメラルドグリ-ンのダム湖、きれいでした~
膝、今は大丈夫です・・・たぶん・・・
by にょご (2010-10-15 01:28)
>Kenboさん
nice!どうもありがとうございました。
by にょご (2010-10-15 01:30)
>judyxxxさん
これでもかっ、とありますので
後半はかなり慣れてきます~
ここで油断すると危ないらしいです。
十字峡はホントにいいトコですよ~
もう少しゆっくりしても良かったかも知れません。
膝、今は大丈夫ですがくせになったりしたらイヤだなぁ~
by にょご (2010-10-15 01:36)
>ひろちゃん
残念ながらまだまだあります~(笑
もう少しお付き合いを~^^;
by にょご (2010-10-15 01:38)